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まずは、先頭車から取り掛かります。
床下機器を外すとネジが隠れています。
車輪も非常に抜けやすい状態で、かろうじて軸がひっかかっている感じです。これですと車輪が簡単に抜け落ちてしまいます。
よく確認してみると、台枠を固定するパーツがハの字に開いてしまっています。
プライヤーで適正な位置に曲げ戻します。
車輪をはめて間隔を確認します。
前側も同様に調整しなおします。
一通り作業を終えて最後に確認します。
▼続いてモーター車の修理です。
まずは、車体を返して回転の具合を見ていきます。どうやら軸ブレを起こしているようですね。以前もこのような現象の車両を直した記憶がありますね。
それでは分解して直していきます。
ここからは非常にシビアな調整となります。機械的な調整ができないパーツですので、目視と指先の感覚でわずかな歪みを見極めながら調整と確認を繰り返していきます。
駆動系の修理と調整を一通り終えたところで組み戻します。
お次は、室内灯の脱落も直します。
軸の根元に少量の注油を行っておきます。こちらは、さらさらした浸透タイプです。
テスト走行です。異音もほぼ消えて走行も大変スムーズです。
動力車も完了です。
最後に台車周りの塗装剥がれをすべて補修を終えて、作業が完了いたしました。
こちらの車体へのライト点灯化改造でございます。
内部を確認して、ライトをどのように組み込んで考えていきます。
それで実際に作業にはいります。まずは、正面の黒い部分をカットします。少しずつスジを入れながら作業します。
次に行先表示ですが、こちらはピンバイスで穴あけを行います。
わずか1mmのチップLEDに、ウレタン線(0.125mm)を配線します。
すごく小さいです。1.0mm x 0.8mmの極小LEDです。
正面行先表示の裏面に、チップLEDを埋め込みます。
小さくてもこの明るさです。他の3両も同様に埋め込みます。
▼ヘッド&テール用ユニット制作
まずは、フロントガラスをスキャンして正確なライト位置と形状を読み取ります。
まずは、出来上がったおおよその形状をレーザーで切り出して現物合わせを行います。
実際にパーツに重ねながらデータの修正を繰り返していきます。
調整したデータを再度レーザーでカットして、位置合わせを行います。この作業をぴったり合うまで、修正を繰り返します。
難しいのはここからです。
ライト位置関係とボディーへ設置感を確認していきます。
調整を何度か重ねながら、このような部品構成となりました。
実際にパーツを組み立てを行ってから、チップLEDを埋め込み黒で塗装。その後、レンズを組込み点灯テストを行い微調整します。
ライトユニットを黒で塗装します。
ヘッドライト用の光源の制作です。0.1mmの配線に0.8mmのチップLEDをハンダ付けして制作しました。ちなみに、LEDの大きさが0.8mmですから、端子のサイズは約0.2mmしかなくここに2本をハンダ付けする訳です。ルーペで拡大しないと見えません。
正しく端子にハンダ付されているかを確認するため、実際に点灯させてみます。4本中1本が非点灯となり、どうやらハンダ付けに失敗したようです。再度1本作り直して4本準備ができました。とにかく小さいので、ちょっとでも気を抜くとLED自体溶けてなくなります。1回のハンダ付は、0.5秒以内で完了させます。
制作しておいたライトユニットの裏側に埋め込んで固定します。次に樹脂を盛ってさらに黒で塗装します。
さて、同様にテールライト用も作ります。
3Dプリンターでレンズを作ります。
点灯テストです。
天井にはまったくスペースがないため、集電用の配線を長めに確保して直接本体につなげる方法で対処しました。
大変長らくお待たせいたしました、作業完了でございます。
貨車の収納についてご相談がございました。
発注しておいたウレタンが到着しました。
車体に合わせたウレタンの切り抜きを行います。
それぞれの車体をスキャンしてデータを作ります。
なお、ご希望の数量をすべて収納するには3セットでは収まらず、4セット分が必要となりました。
すべての作業が完了いたしました。
まず現状確認ですが、すべて床下激しく変形しております。自作による制作と思われますが、恐らく素材によるものと思われます。
現状から修復ができる状態ではなそうでしたので、床下につきましては、新規に作り直して床下機器については付け直します。
ライト用の配線はいったん切断して、台車もすべて外し終えました。
床下のデータを作ります。
試作では、厚紙を使います。
現物調整を何度も重ねていきます。すべてOKとなった段階で、素材をABSに変えて切り出します。
レーザーでの切り出し。レーザー出力を18%程度まで下げて、2パスで切り出します。こうすることで、切断面の熱溶融による盛り上がりを抑えることができます。
「ABS t1.5」を使用しましたので、大変丈夫です。次の工程に進みます。
台車設置用のパーツを埋め込んで、洗浄作業を行ってから乾燥させます。このあと塗装作業にはいります。
もともと付いている床下機器を外して新しい床下に移植していきます。
ようやくすべて載せ替えができました。
すべて取り付けた状態で、色合いを整えるため「スチールグレー」を全体に吹き付けます。
集電版も取り外して、プライヤーで真っすぐに引き延ばして再利用します。
大変長らくお待たせいたしました。作業が完了いたしました
まず、現状ですが常に電圧がMAX状態で制御できない状態です。30V近く出ています。
基盤のはこのようになっています。1つの基盤にたくさんの電子部品が配置されています。
こちらのコントローラーでは、FETではなくNPNトランジスターによる電流制御のようです。
目視でもいくつかの黒焦げの部品が見受けられます。
怪しい部品の抵抗値を1つ1つ見ていきます。
パワートランジスターもすべて新品に交換します。
う~ん、当初考えていた以上にこれは時間がかかりそうですね。
表面のパネルも外して基盤裏も見れるように分解します。
メインの基盤への電源を切り離して、テスト用の電源を別途用意します。
上記のICへの入力は、交流10Vと直流20V程度になると思われますが、片側で直流30Vを超えており非常に高い電圧のようです。
右下の丸で囲った部品がブリッジダイオードとなり、交流から直流へ変換されます。
本機電源の間に念のため、降圧モジュールを組み込んで「30V->8V」まで電圧を降下させておきます。
このように組み込んでおきます。
30V->8Vまで電圧を落とします。低電圧の状態で回路全体への電気の流れを追っていきます。
まず、パワートランジスタ「2SC5198」のエミッタ<ー>コレクタが常に導通状態です。取り外して単体テストでは問題は見られません。続いて上記のNPNトランジスタ「B764(1A)」も導通状態となっていることで、取り外して確認したところ、損傷しておりました。ここまでいくつかの故障した部品を交換してきましたが、なかなか動作確認がとれません。速度制御ができない多くは原因はトランジスターとベースに流れ込む回路故障がですが、それだけではなさそうです。他にダイオードとコンデンサなど怪しい部品は一通り交換しました。
作業が泥沼に突入してしまったようです。
もっとも疑わしい部品は一旦ハンダをはがして、直接確認していきます。
基盤の割れを確認。3線中1本が完全に通電が途絶えていました。まさか基盤まで割れているとは・・・。ここは、上下のレバーが直結されている部分で、使用に伴い常に力のかかる部分ですから仕方ないのかもしれませんね。
ルーターで皮膜をはがして結線します。ここまで数多くの部品交換を行ってきましたが、これが最後の原因で動いてくれると良かったのですが、これでもダメでした。どこまで故障範囲が広がっているのか皆目見当がつきません。次々と問題個所が確認される状況ですね。今まで多くのコントローラー見てきましてが、ここまで損傷しているものは過去ありませんでした。修理に約2週間ていどの時間を充ててきましたが、ここまで難航したのは初めてです。
まず、ここまでの動作確認ですが、非常に奇妙な動きをしています。ボリューム[1~8]まで反応なし、[8-10]でいっきに電圧が100%となり中間操作ができない。今度は減速ですが、ボリューム[10-2]まで電圧が100%、ボリューム[2-0]でよやく停止。動きがかなり極端な状態です。当初、[エミッタ-コレクタ間]が常に導通状態となっていた部品につきましては、原因の特定と交換を行いましたが、それでもこの症状の改善が見られません。また、それぞれの可変抵抗を一旦外して確認してみましたが、正常値となっていました。
さすがにちょっと時間を使いすぎてしまいました。他の作業に相当な影響が出てきてしまいましたので、作業を一時停止といたします。後日再開することに・・・。
この間に、PNPパワートランジスタ他いくつかの部品を発注しておきます。
まず、現状を確認してみましたが確かに何かがおかしいです。分解して見ていくことにします。
まずは基盤から直していきます。
配線しなおしていきます。
続いてユニット内部にも手を加えてきます。
テールとヘッドの光が完全に分離されました。
台車の集電も不安定でしたので、併せてメンテを行っておきます。
作業完了でございます。
お話によるとボディーを被せると不具合が生じるとのことです。
ターミナルをそのままに配線他、各種部品を外して作り変えます。
既存の整流ダイオードも置き換えます。
「ピンヘッダー/ピンソケット」に作り変えていきます。
このように差し込み式となりました。また、ヘッドライト用と室内灯用に完全に分離しているため、わかりやすい構造となりました。
車輪のメンテも行ってから最終動作確認へと移ります。
12V電球ということもあり、低速時はかなり暗い感じでが、走行も安定しており作業は無事完了いたしました。
まずは塗装の修復ですが、ペーパーヤスリで削ったような跡が所々見られます。
▼塗装準備と下処理
まず、随所にぺーパーの削り跡があるため、精密ペーパー#4000で表面を慣らしていきます。次に、塗装前の洗浄作業を行います。
このあとマスキングをはがしてから、今度は上の細いいラインも同様にマスクして塗装しました。
さて、交換のご依頼はライトの大幅な輝度アップでございます。既に明るめのLEDへ入れ替わっておりますが、さらなる明るさをご希望とのことで、対応していきます。
さららなる明るさアップを実現するには、一般加工(高輝度LEDへ交換)では対応できないため、特殊加工(ダイレクト発光)として加工を施していきます。
ユニットを正面から見たところです。この隙間に導光材の断面から光を受けて、発光します。特殊加工では導光材を使用せずに、ライト背面に直接は光源を配置します。
ユニットを分解して作業の準備を行います。
ヘッドライトの導光材を接着固定しておきます。次に上記写真のようにチップLED[1608](左右)に0.125mmのウレタンを配線します。
発光先の真後ろに配置して固定します。今回は並列で接続しますので、配線はそれぞれ独立させておきます。
配線を基盤に繋ぎ明るさを確認しておきます。
上部のライトも小電流でも明るく発光するものを使います。
ユニットを実際に組込んで明るさを確認しておきます。
写真ではかなり白っぽく見えますが、実際には黄色っぽい感じの電球色の色合いです。作業は完了いたしました。
この時代のLEDは、樹脂の色を変えて発光色を変化させておりましたので、主にヘッドマークは緑が多かったようです。サロンエクスプレスや小田急ロマンスカーなども緑でしたね。今回の作業では、ヘッドライトを電球色としてヘッドマークは白色点灯化いたします。
ライト基盤としては、珍しい配置の基盤です。通常は、光源が2個ですが、こちらの基盤では5個あります。また、各LEDは直列でつながっていますので、載せ替えには少々工夫が必要です。
こんな感じです。
まずは、ヘッドマーク用のLEDを白色化します。このままでは明るすぎますので、表面を若干削って光を拡散させます。
ヘッドライトとテールライトの光源が隣りあっており、また遮光板も存在しないので、それぞれを遮光しておく必要があります。
通電が良くないので、内部の集電版と台車のメンテと接点調整をも合わせて行います。
ヘッドライト&マークの点灯テスト。
テールライト&マークの点灯テスト。
床上のパーツも光が漏れるようですので、こちらも遮光しておきます。
所有しているデジカメが古い機種ですので、どうしてもライト発光の写真をきれいに撮れません。実際には明るくきれいに発光しております。
作業完了でございます。