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まずは試作を作るところから始めます。発煙する仕組み自体は単純ですが、Nゲージにユニットを組み込むには、車体内部を大幅に加工しない限り組み込むことが困難となります。いかにユニットを小型化できるかが大きな課題となりますが、当然ながらユニットが小さくなれば、連続して発煙できる時間が短くなります。
今回は、身近にあったKATO製蒸気機関車C11のボディーを使って実際に組み込めるかをテストしてみます。
それでは、発煙装置に必要な素材を入手するところから始めます。
◆ニクロム線(ニッケルクロム1種) 0.2mm
・線径 | :0.2m |
・条長 | :5m |
・最高使用温度 | :1100℃ |
・導体抵抗 | :34.3Ω/m (許容差±8) |
ニクロム線にかける電圧による発煙の違い
20mmを巻線にして実際に電圧をかけて発煙具合を見てみました。
3.5V付近から発煙開始が確認できました。細い線状に煙が上がり始めた程度です。そこから4.5V付近まで上げると発煙量はかなり増えてきました。7V付近になるとモクモクと煙を上げ始め、充分な発煙が確認できました。それ以上は必要ないと考え、3.5~7Vあたりで回路を制作していきます。
ニクロム線2次加工
ニクロム線に身近にあった素材を巻き付けて発煙状態を確認してみました。不燃綿、不燃ペーパー、その他・・・。不燃な吸収素材であれば何でも構いませんが、内径5mmの筒状に適正な位置に配置するのは少し難しいですね。
いろいろ試している中で、たまたま近くにあった物がニクロム線に触れて溶けて固形化。これが偶然の産物として発煙効果を上げることになりました。この固形化した物質は、発煙剤を適度に吸収する効果もあるようで、持続的な発煙が見られます。
数分の連続した発煙テストでは、焦げることなく安定した発煙を確認できました。もう少し様子を見てから本当に適した素材なのかを見極めていきます。
低い電圧でも煙が上がっていきます。
それでは発煙ユニットを形にして、実際に機関車に組み込んでみることにします。
「長さ:20mm/幅:6mm/高さ:5mm」でユニットが形になれば理想ですが、そううまくはいかないでしょうね。