ぴょん鉄でも初めて扱うものです。
テストにモーターつないでおきます。ちゃんと回っていますね。
何度か試しているうちに、すべての操作を一切受け付けなくなります。このタイプの故障は問題個所の特定が非常に難しく、使用直後は正常に動作するが、しばらくすると電源が入らなくなり、またしばらくするとまた動くといった現象です。従来の故障の多くはFET(電界効果トランジスター)とその手前の部品でしたが、今回は症状から見ても他に原因がありそうです。ちょっと時間はかかりそうですね。
ネジ固定ではなくカシメになっています。ドリルを使ってすべてのカシメを削ります。
中はこのような感じです。
まずは、それぞれの配線を確認して全体の回路構成を把握します。次に、直流波形(右)の出力が不安定です。
パーツの損傷およびハンダクラックがないか1つ1つ確認しながら手をいれてから、電圧とパルスが正常に出力されているか確認していきます。地道な作業が永遠と続きます。
個別の基盤を取り出してさらに詳しく見ていきます。
レギュレーターは、ソケット式に改良して、現在発注してある部品とすぐに交換できるようにしておきます。
さて、ここまで電解コンデンサー、セラミックコンデンサー、ショットバリアダイオード、トランジスタ他、すでに劣化した部品を一通り交換してきました。そして現在発注済みの3端子レギュレーターも新品に交換いたします。当初は、メイン電源に問題があるのではと考えていましたが、どうやら違うようです。現時点でどの基盤に不具合が生じていたかの特定はできておりますが、あと一歩が遠いですね。最も疑わしい部品が「トロイドインダクタ」ですが、次はこの部品のテストを行います。
ヒューズの機能も確認します。
コンパレーターICも2個とも新品に交換します。(14pin x 2 = 28pin)を1つ1つ外します。
まずは1個外れました。
なんとか2個外れました。
次にICソケット(14ピン)を使います。そのままICにハンダ付すると熱で破損する可能性もあるので、ソケットを使います。
このようにソケットが付きました。
ICの交換が完了です。
直流波形
パルス波形
今回の作業では、怪しい部品(寿命?)は、ほぼすべて交換しました。そのため、非常に時間もかかり問題の個所に辿り着くまでにかなりの時間を要しました。
結果、ようやく動くようになりました。
最終確認として、連続した走行も特に問題が出ないことを確認しました。あとは基盤を所定の位置に戻して固定し、カバーをネジ固定に作り変えれば完了です。あともう少しです。
このように、ネジを内側から固定するパーツを作ります。
このようになります。
最後にもう一度動作確認を行って作業は完了しました。
▼作業続き・・※速度制御における不具合
IC ICL7660 スイッチトキャパシタ電圧コンバーター(チャージポンプDC-DC電圧コンバータIC)
▼3A 降圧型電圧レギュレータ
LM2596 SIMPLE SWITCHER®、4.0V ~ 40V、3A 42-63kHz
LM2596 SIMPLE SWITCHER®、4.5V ~ 40V、3A 110-173kHz
LM2596 SIMPLE SWITCHER® 電力コンバータ、150kHz 3A 降圧型電圧レギュレータ datasheet (Rev. G) (ti.com)
【何度か繰り返しているうちに、ランプが徐々に薄暗くなってきて、消灯状態でモーター停止。しばらくすると復帰したりと、動作がかなり不安です。】
→AUTOで制動が掛かっているわけではないですよね?
このパワーパックの不具合は、運転中に突然電源が落ちてしまい、何をしても復帰しない。暫く放っておくと電源が入るようになって復帰する、という感じでした。お見込みの通り、電源に不具合があると思います。
AUTO制動とは関係なく、電源ON/OFFにもまったく反応しなくなることがございました。どのタイミングで発生するか現時点では不明ですが、1つ1つ検証していくことになると思います。
ぴょん鉄
それ!それです!
宜しくお願いします。