今回のご依頼では、モーター車がまったく動かないとのことでご相談を受けました。


確かに、まったく反応がないようです。

分解して見ていきます。

多くは、単なる接点の不具合となりますが、今回はどうなんでしょうね。

こちらが組み込まれている、DN-16両軸モーターです。

接点を確認していきます。

見たところ、接点はしっかり付いているようです。

直接モーターの端子につないで動作するか見てみることにします。反応がありません。モーター自体に問題があるようですね。

さらに詳しく見ていくので、モーターを取り出します。モーターを外す際は、下から少し強い力で押し出す必要があります。上から軽く引っ張ったくらいでは外れません。

分解して、モーター内部を見ていきます。



中心の軸をたたき出します。

なるほど~、モーター自体すでにお亡くなりになっているようですね。両端のブラシが完全になくなり、コミュにも深いキズが入ってしまっています。
さて、肝心のモーターの入手ですが、どこも在庫切れの状態が長く続いているようです。そこで、ご依頼者と相談しながら現状当店でストックしている片軸モーターに置き換えることにいたしました。

サイズ的には、ほぼ同サイズです。

取り外してフライホイールを圧入します。

バイスに挟んで閉じていきます。

ドライブシャフトとの位置関係を確認してみます。良さそうです。

上に写真の「ウォームギア」を外しただければ、回転に抵抗感が残るため、台車の底面のパーツを外し車輪横のギアを外します。

台車の裏面を外し、2か所のギアを外します。

結構しっかり入っているので、ピンセットで引っ張ったくらいでは外れません。取り外しにはちょっとコツが要ります。変な外し方をするとギアを痛めてしまうので、注意が必要です。これにより、手で軽く押しただけでも、台車がクルクル転がっていきます。

さて、いよいろモーターの本設置です。

モーターの両端子にウレタン線をハンダ付しておきます。電圧をかけて、極性の確認をします。

モーターのブレを抑えるため、両サイドにマスクシートを貼り厚みをつけます。次に、集電板の裏面にモーターからの配線をハンダ付けします。

このようにぴったりと収まりました。

座席を乗せて、モーターが干渉する個所がないか見ていきます。

動作確認です。大変スムーズに走ります。

