▼天賞堂エレナ「SL-1 コントローラー修理」

まず、現状ですが常に電圧がMAX状態で制御できない状態です。30V近く出ています。

基盤のはこのようになっています。1つの基盤にたくさんの電子部品が配置されています。

こちらのコントローラーでは、FETではなくNPNトランジスターによる電流制御のようです。

目視でもいくつかの黒焦げの部品が見受けられます。

怪しい部品の抵抗値を1つ1つ見ていきます。


パワートランジスターもすべて新品に交換します。

う~ん、当初考えていた以上にこれは時間がかかりそうですね。

表面のパネルも外して基盤裏も見れるように分解します。


メインの基盤への電源を切り離して、テスト用の電源を別途用意します。


上記のICへの入力は、交流10Vと直流20V程度になると思われますが、片側で直流30Vを超えており非常に高い電圧のようです。

右下の丸で囲った部品がブリッジダイオードとなり、交流から直流へ変換されます。


本機電源の間に念のため、降圧モジュールを組み込んで「30V->8V」まで電圧を降下させておきます。

このように組み込んでおきます。

30V->8Vまで電圧を落とします。低電圧の状態で回路全体への電気の流れを追っていきます。

まず、パワートランジスタ「2SC5198」のエミッタ<ー>コレクタが常に導通状態です。取り外して単体テストでは問題は見られません。続いて上記のNPNトランジスタ「B764(1A)」も導通状態となっていることで、取り外して確認したところ、損傷しておりました。ここまでいくつかの故障した部品を交換してきましたが、なかなか動作確認がとれません。速度制御ができない多くは原因はトランジスターとベースに流れ込む回路故障がですが、それだけではなさそうです。他にダイオードとコンデンサなど怪しい部品は一通り交換しました。


作業が泥沼に突入してしまったようです。

もっとも疑わしい部品は一旦ハンダをはがして、直接確認していきます。

基盤の割れを確認。3線中1本が完全に通電が途絶えていました。まさか基盤まで割れているとは・・・。ここは、上下のレバーが直結されている部分で、使用に伴い常に力のかかる部分ですから仕方ないのかもしれませんね。

ルーターで皮膜をはがして結線します。ここまで数多くの部品交換を行ってきましたが、これが最後の原因で動いてくれると良かったのですが、これでもダメでした。どこまで故障範囲が広がっているのか皆目見当がつきません。次々と問題個所が確認される状況ですね。今まで多くのコントローラー見てきましてが、ここまで損傷しているものは過去ありませんでした。修理に約2週間ていどの時間を充ててきましたが、ここまで難航したのは初めてです。


まず、ここまでの動作確認ですが、非常に奇妙な動きをしています。ボリューム[1~8]まで反応なし、[8-10]でいっきに電圧が100%となり中間操作ができない。今度は減速ですが、ボリューム[10-2]まで電圧が100%、ボリューム[2-0]でよやく停止。動きがかなり極端な状態です。当初、[エミッタ-コレクタ間]が常に導通状態となっていた部品につきましては、原因の特定と交換を行いましたが、それでもこの症状の改善が見られません。また、それぞれの可変抵抗を一旦外して確認してみましたが、正常値となっていました。

さすがにちょっと時間を使いすぎてしまいました。他の作業に相当な影響が出てきてしまいましたので、作業を一時停止といたします。後日再開することに・・・。

この間に、PNPパワートランジスタ他いくつかの部品を発注しておきます。

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